1個1個に心をこめて横山果樹園

横山 忠さん

梨はこういう風にしなくちゃだめっていうのはない

「口も手も出さない」、横山果樹園を引き継ぐことになった息子さんに対しての横山さんの向き合い方。梨の木を家族に例え、「親(木、枝、育て方)がしっかりしていれば、子供や孫(果実)が働いてくれる(美味しくなってくれる)」と語る。横山さんは奥様と共に、梨農家を1代で築きあげた。梨栽培についても独自の工夫をし、研修生が学びたいとくるほどである。「うちはこのやり方が合っているから、このやり方をやるんであって、うちはこういうやり方っていうのがあればそれで良いと思う」と、大きな梨園でありながら決して気取らない姿があった。

この地域梨屋さん多かったんよね

横山さんの梨農家としての始まりは、地域性がきっかけである。市貝町の椎谷(しゅうがい)地区は、当時梨が盛んな地域で、「(近所で)梨の話ができないから」と庭先に少し梨の木を植えたそう。勤めていた横山さんは休日しか見られないため、奥様が主体となり取り組み始めた。今では町内唯一、栃木県で開発した新しい栽培方法を積極的に取り入れる梨園になっている。品評会でも5年連続で入賞する経験を持ち、大手飲料メーカーから横山果樹園の梨を使った期間限定チューハイを販売されるほど。これから後継者となる息子さんと共に、また新たな横山果樹園の歴史が刻まれる。

1回ぽっきりじゃだめなんだ

横山果樹園ではお客様に直販する梨を1個1個、重さや糖度、酸度(または障害度)を計り、オリジナルの5段階基準で選別、箱詰めを行う。見た目だけではなく味を重視する梨は、カットするとジュワーッと果汁があふれ出すことが特徴。人によってどんな梨を好むのか、また季節によっても好む糖度が異なる中で、「うちの梨を気に入ってもらうことが嬉しい」と横山さん。こだわりぬいた梨を食べてもらい、常連のお客様からは「いつまでやんの」という声を掛けられ、「なんとか後継者できそうだ」と答えると、「まあ嬉しい」と返してくれる。販売主とお客様という間でありながら、信頼し合える関係が築かれていた。

息子さんが担当する栃木県で開発した最先端栽培

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