生態系を支えるトマト農家さん

長野 勝さん

地元小学生に農家の仕事を伝える

長野さんは、3年前から地元小学生の社会科見学を受け入れている。栃木県で有名なトマトの栽培と、農家の仕事を自ら伝えている。「儲けはどれくらいですか?」という小学生の率直な質問に対しても、真摯に答える姿がとても印象的だった。トマトをスケッチする小学生に、「この段は、トマトは4つぐらいなるかな」、「このトマトよりこっちのトマトがはやく赤くなるんだよ」など、農家さんならでは視点でアドバイスしていた。

地域の生き物観察の講師としても活動されている長野勝さん

震災の際は、ハウスで寝泊まり

2011年3月11日に発生した東日本大震災。市貝町も震度6の揺れが襲った。そのときにトマトは育成期間の真っただ中。本来トマトはあったかい気温を好むため、寒さは禁物である。震災の影響で電気が来なくなり、暖房がきかなくなったトマトハウス。長野さんは、暖房が使えないかわりに、ハウスの中で火を焚いた。余震が続く中、せっかく育っているトマトを死なせてはいけないと、ハウスの中で数日間寝泊りしていたそうだ。

生きているものはみんな一緒

トマトも人間と同じで、生きている。人間が偏った食生活をしていると体調を崩すのと同じように、トマトも肥料のやりすぎやバランスで味が変わってしまう。小学生に教える際、そう語っていた。長野さんは、トマトを育てる傍ら、地域の生き物観察の講師としても活躍されている。生き物全般に関わる長野さんだからこそ、「生きているものはみんな一緒」という言葉に、農産物に対しての愛情が感じられた。

Page Top